お昼の生番組「Clover Radio Terrace」がスタジオを飛び出し、大分県内各地より公開生放送を行いました。
8月5日(月)は由布院駅アートホール、8月8日(木)は別府タワーよりお届けしました。
お盆休みのイベント情報など、現地より内容盛りだくさんでお伝えしました。
本イベント中継よりISDN終了に伴い導入した新中継機器(コーディック)を使用しています。
中継機器を選択するにあたり留意した点は以下のとおりです。
ISDNと同等か、それ以上の性能と信頼性
人、お金、時間をなるべくかけない
これまで問題となっていたのは、営業が成立して中継用回線を発注しても本番に間に合わないケースが頻発していたことです。
光電話やネット環境に接続できるサービスの工事は3か月程度前に発注しないとできないことがあり、これが営業のネックになっていました。そこで、携帯電話のサービスや通常のIT回線を利用したコーディックを考えました。
Quantum Light + Quantum QLST
2枚のSIMカードを利用し携帯電話会社のサービスを利用して回線を構築します。
感覚としては携帯電話で中継しているようなものですので、工事が不要で携帯電話が通じればいつでもどこでも繋がります。
μScoop
前述のQuantum Lightは、2枚のSIMカードを使って1台で2回線同時に接続することから信頼性が高く取り扱いも容易なのですが、本体の価格が高額なのが難点でした。
そこでバックアップ回線はさらに割り切って安価なμScoopという機種を採用しています。
こちらのコーディックは通常のIT回線を利用して中継することができます。
最大の特徴はSIPサーバーを使って接続するので固定IPアドレスが不要というところです。
これにより、ITに繋がってさえいれば、電話をかける感覚で2台のμScoopをいつでもどこでも接続できますので、回線を中継用に用意しなくても、イベント会場でIT回線をお借りすればそれで中継ができます。
しかしながら実際には、現場にIT回線が全くないいうこともあります。
そこで、現場用にWiFiモバイルルーターを用意して、こちらも携帯電話会社
サービスを利用して音声伝送できます。
使用感
弊社ではサテライトスタジオからのレギュラー中継に光電話を利用したコーディックを使用する予定でしたが、納品がISDNの終了に間に合わない事態に見舞われました。
そこで、前に紹介しているQuantum LightとμScoopを導入して本線とバックアップ回線を構築していました。
この構成で半年ほど運用していますが、全くトラブルはありませんでした。
携帯電話を利用するサービスでもSIPサーバーを利用した接続でも全く問題ないという事を確認しました。
実際、サテライト・スタジオ用は遅れて届いたひかり電話を利用したコーディックに変えたのですが放送上の変化はありませんでした。
これを受けまして、公開生放送などの中継でQuantum LightとμScoopの組み合わせで全く問題がないという結論となり予定していた中継用のひかり電話を利用したコーディックの導入を見送っています。
今後につきましても、この組み合わせによる中継で素早い対応、小回りの利く対応で営業要請に応えていけるものと考えております。